JetpackはデフォルトでWordPressについているWordPress公式のプラグインです。
サイト運営で必要な機能がいろいろついています。
有料にすることでさらにブログの水準を上げることができますが、無料でもそれなりにブログ運営がやりやすくなります。
この記事では無料のままJetpackを設定するポイントをまとめています。
無料のままJetpackを設定するポイント
注意点
WordPressアプリとドメイン内WordPressのどちらにもJetpackがあって、設定場所が違います。
アプリ版の設定は、次のようになっています。
- パソコン…管理画面メニューの「Jetpack」になく「設定」内に分散しているので、やや使いにくいです。
- スマホ…WordPressアプリのJetpackではセキュリティのみ設定ができます。
ドメイン内WordPress(インストール型)のメニューで設定する方が私は楽です。
そこで、自分のドメイン内のWordPress管理画面を想定して、Jetpackの設定を説明します。
セキュリティ
バックアップとセキュリティスキャンは有料なので無視。
ダウンタイムのモニターはサイト(ブログ)が「オフラインになった場合にアラートを受信」するかどうかを設定します。サーバーがダウンしていたり、重すぎて表示できなかったりする場合に通知をしてもらうかどうかを選択するわけです。
メールによる通知やプッシュによる通知を選べます。
エックスサーバーのように安定したサーバーを借りているとサーバーダウンはあまり起こりませんから、私はオフにしています。それに、オンにしていたところで、もしブログが表示されない状態を通知されても私自身では対処できません。
スパム対策は有料なので無視。代わりに無料プラグイン「Akismet Anti-Spam (アンチスパム)」と「Wordfence Security」を入れています。
「Wordfence Security」の提供するセキュリティはかなり高水準とのことで、私は無料部分のみ使っています。
プロテクトはオンにします。
詳しい設定のできるマークがあるのでクリックします。
すると「現在お使いの IP」と「常時許可された IP アドレス」が表示されます。前者の数値をコピーして、後者の欄にペーストします。
WordPress.com へのログインはオフにしています。
オン(有効化)にすると複数のサイト(ブログ)に同じ認証情報でログインできます。
ふつう、各サイトごとのログインIDとパスワードをパソコンやスマホに覚えさせるので、複数のサイトに同じ認証情報でログインする機能は不要かと思います。
パフォーマンス
パフォーマンスで設定を勧めたいのがパフォーマンスおよびスピードです。
ふつう、ブログ記事むけに画像を使いたいとき、画像をレンタルサーバーへアップロードします。ひとつの記事にサイズの大きい画像が何枚もあると、これらをふくむブログ記事の表示が遅くなります。
これを打開するのが、パフォーマンスおよびスピードの設定です。
サイトアクセラレーターを有効化することで、
- 画像の読み込みをスピードアップ…WordPressが用意している別のサーバーから画像を読み込むようになる。
- 静的ファイルの読み込みをスピードアップ…JavaScriptやCSSなどの静的ファイルをコンテンツ配信ネットワーク(CDN)として読み込むようになる。
ができるようになります。
どちらも専門のサーバーやサービスから情報を読み込むということですから、レンタルサーバーにかかる負荷が減ります。
私はすべて有効にしています。
画像の遅延読み込みを有効にします。記事の途中に出てくる画像をいつ表示させるかを選びます。
オンにすると、画像が表示される位置まで記事がスクロールされたときに初めて画像が読み込まれます。
逆に、記事が表示されたとき、その画像は読み込まれていませんから、記事上部を表示させる速度が上がるわけです。
WordPressの投稿や固定ページの管理画面に表示される画像が、記事を表示する画面に出てこない対処法を説明しています。
この場合、プラグインの「EWWW Image Optimizer」の画像遅延読み取りをオフにすると、だいたいが表示されるようになります。
画像遅延読み取りはサイト表示を速くさせるのに便利ですが、EWWW Image Optimizer、Jetpack、Cocoonの3つに同じ機能があってバッティングするようです。
詳しくは「EWWW Image Optimizer を有効化すると画像が表示されません | 不具合報告 | Cocoon フォーラム」をご覧ください。
メディアはVideoPressを有効にするかどうかです。私は動画をあまり使いませんからオフにしています。
オフにしているから、たまにスマホからアップロードしようとすると途中で止められるのでしょうか。でもパソコンからですとアップロードできます。
まだ本格的に動画を使うことを考えていませんから、しばらくオフです。
執筆
このコーナーで私がオンにしているのは作成の1点目、投稿と固定ページの全体(タグと設定を含む)をコピーする機能だけです。
メディアについては、写真を頑張りたいブログにオンをお勧めします。
オンにするとブログの記事内に展開するギャラリーの表示方法が豊富になり、そのうえ画像1枚ずつに写真のメタデータ(ISO値やF値など)を表示させたり、コメント欄を設けたりできます。
カスタム投稿タイプのうち、推薦文の使い方をみていると、予め知り合い同士である自営業者間の褒め合い(慣れ合い)くらいで、まともに相手サイトへログインして推薦するような作業をする方は個人ではいません。
ポートフォリオは写真を頑張るブログでは少しメリットがあります。表示方法がさらに増えたり、専用のテーマを導入すれば写真サイトとしてカッコいいものができます。
ただし、お勧めしません。
設定が面倒なうえに、どのように表示されるかが分かりにくいです。また、スマホでみれば写真が縦に並ぶだけなので、デザインを頑張ったところで「ふつうの投稿でええやろ」となります。
あと、無限スクロールは極力避けてください。記事数が増えるとフッターを見ることができなくなります。だいたい、フッターにはサイトマップや運営者プロフィールなどサイト(ブログ)の基本情報を載せていることが多く、無限スクロールをオンにしてしまうとこれらの情報へ訪問者がたどりつけなくなるわけです。
共有
共有で設定できる項目は3点です。
- パブリサイズの接続
- 共有ボタン
- 「いいね」ボタン
全体像
2点目はCocoon設定でもでき、Cocoonのデザインのほうが多種から選べるので、オフ。
3点目の「いいね」ボタンは、デザイン上浮いてしまいますし、ブログ画面から「いいね」を押すユーザーは少ないので、私はオフにしています。
設定が少しややこしいのが1点目のパブリサイズの接続。これを説明します。
パブリサイズの接続
とりあえず、投稿をソーシャルネットワークに自動共有をオンにします。
管理画面では次のように説明されています。
サイトをソーシャルメディアネットワークに接続すると、クリックひとつですべてのソーシャルアカウントにコンテンツをシェアできます。投稿すると、すべての接続済みアカウントに表示されます。
パブリサイズとは、あなたが公開した投稿を4つのSNS(Facebook、Twitter、LinkedIn、Tumblr)に自動投稿するサービスです。
たとえばTwitterではこんな風に表示されます。
ついで、ソーシャルメディアアカウントを接続するという部分をタップしてください。wordpress.comの管理画面へ遷移します。
この例では「投稿」でなく「固定ページ」を自分でシェアしたもので、パブリサイズではありませんが、同じ画面設計でパブリサイズしてくれます。
4つのSNSの各投稿ごとに上部の文章やタグをブログ側で設定できます。この設定をパブリサイズが4つのSNSに反映さてくれます。
フリーランスの仕事探しなどのブログではLinedInも視野に入れてOK、写真やイラストなどのビジュアル中心のブログならTumblrを設定するのもOKです。
パブリサイズは記事の一部や全部を引用形式で表示し、アイキャッチ画像も付けてくれる優秀なサービスです。
それでは、パブリサイズを具体的に設定していきましょう。
4つのSNS(Facebook、Twitter、LinkedIn、Tumblr)のうち、パブリサイズしたいものの「連携」をタップします。
すると次のような状況になります。
- メールアドレスやパスワードを入力する画面が出てきます。
- 複数のアカウントのうちどのアカウントで接続するか。
これらに対応して設定していきます。
Facebookはやや設定しにくいですがTwitterは設定しやすいです。
「WordPress. comにアカウントへのアクセスを許可しますか」というメッセージが出ていますから、該当箇所にユーザー名またはメールアドレスを入力し、その下のパスワード入力欄にパスワードを入力してください。その後「連携アプリを認証」の青いボタンを押してください。
この操作画面は、wordpress.comアプリやドメイン内wordpress.comのどちらの管理画面からでも、次のピンクで囲ったところから遷移できます。
接続の管理
Google Photos、Mailchimp、Instagramのアカウントに接続します。
これらに接続する目的は、ブログ内にこれら3つのサービスを反映させることです。
たとえばGoogle PhotosとInstagramとの連携を設定すると、これらのアルバムからブログへ「最近のインスタグラム」などのようにウィジェットなどへ表示できます。
Mailchimpですと、メールマガジンを発行するツールが増えます。
私の場合、この「Glass」サイトへ来てほしいのであって、Google PhotosとInstagramへ行ってほしいわけではありませんから、設定をオフにしています。
また、最近はメールマガジンがサイト勧誘や記事公開通知の役割に大きく貢献してくれないので、オフにしています。
SNSが衰退しつつあるいま、メールマガジンがふたたび注目されそうでしたら、改めて使おうと思っています。
ディスカッション
私は図の設定にしています。
コメントの可能性は残しておいて、他はオフ。
wordpress.comアプリで代替できる機能です。アプリではコメントへのいいねも押せますし、コメントもできます。
トラフィック
無料でできる項目でオンにしておくといいのが次の項目です。
- WP.me 短縮リンク
- 「サイトマップ」のXML サイトマップを生成
検索エンジンの最適化はCocoonの設定を丁寧にすれば十分。
サイトマップの意義については次の記事もご覧ください。[how-to-get-search-engines-to-subscribe-your-blog]
サイトマップを有効にしていれば、サイト認証はしなくてOKです。
検索エンジンでサイトがインデックスされるために、サイトをこれらのサービスで認証する必要はないことに注意してください。
と管理画面に書いてあるとおりです。
もし設定したときのメリットといえば、設定先( Google Search Console、Bing Webmaster Centerなど)で訪問者情報(個人情報秘匿の関係からざっくりした情報だけ)や訪問ページ、あるいは訪問元ページの傾向を知れる程度です。
これらの傾向の多くはwordpress.comアプリやドメイン内wordpress.comでも知れます。
アプリなら管理メニューの「統計情報」、ドメイン内wordpress.comなら管理メニューの「Jetpack」内の「サイト統計情報」です。
前者の「統計情報」のほうがみやすいです。後者の「サイト統計情報」は文字が小さくて見えにくいです。ただし、Twitterからの訪問数を知れる点が前者と違います。
Twitterからの訪問数はたまに参考にしたいので、ふだんのトラフィック確認はアプリを使って、たまにドメイン内wordpress.comでTwitterからの訪問者(トラフィック)を確認するのがいいでしょう。
まとめ
無料のままJetpackを設定するポイントをまとめました。
セキュリティ、パフォーマンス、執筆、共有、ディスカッション、トラフィックそれぞれ重要度が違いますが、私の提案が参考になれば幸いです。
もう少しこだわりたいとき、サイト運営に必要な機能を取捨選択して、あなた好みにアレンジしていってください。
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