中学生向け国語辞典にみる経済学

広視野経済学
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大学生が経済学をどう考えているか」では、大学生が経済学をどう考えているか知りたくて授業でレポートを課しました。

そして、いただいた回答の傾向をまとめて大学生のイメージする経済学を定義づけます。

その記事で私は中学生向け国語辞典にふれて、経済学の意味を考えました。

この記事では、同じ国語辞典を参照して、経済経済観念経済的経済力の意味を考えます。

次の国語辞典を参照します。

林四郎監修、篠崎晃一編修代表、相澤正夫・大島資生編著『例解新国語辞典』第十版、三省堂、2021年。参照ページは351・352頁です。

中学生向け国語辞典にみる経済学

経済

経済とは、商品やお金の流通の面からみた、社会の基本となる活動

この活動は、物を作る・物を売る・物を利用するなどです。

大学の経済学では、物を財とよくいいます。また、物にサービスを加えて、財・サービスといいます。

また、お金のやりくりや、物(財・サービス)を無駄(むだ)にしないことも意味します。こちらの意味は、経済観念経済的と同じ意味です。

経済観念

それでは、経済観念はどういうふうに説明されているでしょうか。

お金のやりくりや損得への意識となっています。

お小遣いや家計をもとに入金・出金(出費)・節約などを考えることです。

経済的

経済的には二つの意味があります。

  1. 経済に関係している様子(ようす)…「この出来事(できごと)は経済的だ」といった場合、この出来事は経済に関係することを意味します。
  2. 安上がり・節約になる・費用対効果(ひようたいこうか)が高い…出費を抑えて、得られる財・サービスの価値が高いときに使う言葉です。費用対効果は、よくコスパ(コスト・パフォーマンス)といいます。

「経済的」の対語に「非経済的」や「不経済」があります。無駄遣いをする意味です。

経済力

さて、経済力はどうでしょうか。

「お金や資金から生まれる力」(351・352頁)の意味です。

つい、お金や資金がもっている力と思いがちです。

しかし、もともと、お金にも資金にも力はありません。

これらを使う人間たちがルールを決めて、モノやサービスと交換する力をお金や資金にあてているわけです。

類義語に「財力」「資力」があります。

まとめ

この記事では、中学生向け国語辞典にふれて、経済学の意味を考えました。

経済には二つの意味がありました。

  • 作る・売る・利用するなどの社会活動
  • 節約したり上手にお金のやりくりをしたりすること

後者の意味には経済観念経済的という言葉も使います。

経済力はお金(資金)を使って何かを生む、何かを行なう力です。

経済の一つ目の意味(社会活動)をふまえて、いま一度、次の記事を読んでみてください。社会活動、とくに経済活動のイメージがつかみやすいと思います。

また、アパレル産業をモデルにして経済活動を考えた記事は、応用編になります。こちらも読んで、さらに具体的なイメージをもってください。

林四郎監修、篠崎晃一編修代表、相澤正夫・大島資生編著『例解新国語辞典』第十版、三省堂、2021年。
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