同志社大学の受講生から届いた授業感想メール

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このページでは、同志社大学2019年度春学期の授業を受講した学生の感想と、それに対する私の返事などをご紹介しています。

メールを下さった学生は2022年3月をもって同志社大学を卒業され、地元の企業に就職されます。卒業の確定と就職の決定のお祝いで、先日、久しぶりに会いました。

NOON+CAFEにて2022年3月8日に撮影。

NOON+CAFEにて2022年3月8日に撮影。

同志社大学の受講生から届いた授業感想メール

2019年8月2日づけで電子メールにて感想を下さった学生から許可を得ています。

感想を下さった学生は、時間割の都合で秋学期は履修できなかったのですが、2019年秋学期の出勤日に学内で少し談笑してライン交換をしました。

それを気に、ブログで公開したいと思うようになりました。公開の可否を尋ねたところ快諾してくださいました。

ご氏名などプライベートな情報を伏せて、以下にご紹介いたします。段落を改めた箇所は1つです。

春学期の授業のお礼

△△先生

こんばんは。先生の授業「▽▽」を受けていた○○といいます。(覚えてらっしゃらないと思いますが、先生から見て右側の座席ブロックの後ろから二番目の内側の通路側の席に座っていた男子です)

△△先生の授業を受けて、僕は同志社大学がちょっと好きになりました。

僕は同志社大学に滑り止めで入ったため、もとからそんなに好きなわけでもなく、そんな自分にもどこか満足しないモヤモヤした感情がずっと続いていました。

でも、先生があまりにも同志社LOVEを語ってくれたので(校舎に頬ずりしたくなるというのには笑いました)、その大学にいる自分に少し自信が持てるようになった気がします。

同志社大学は、もう自分にとって、滑り止めでしょうがなく入った大学ではなくなりました。この大学を好きになれて良かったです。ありがとうございました。

授業の感想について、僕はこんなに雑談が多い授業は初めて受けました。それがいいか悪いかは分かりませんが、とても楽しかったです。

僕は□□学科の生徒で、後期はおそらく授業はとれないかと思います。でも、前期に先生の授業を受けることができて本当に良かったと思います。ありがとうございました。

長文失礼しました。

○○

感想メールの感想

このメールからは、ご自身の受験期とその後のもどかしさが良く伝わります。

私の授業で雑談が多いのは、恐縮のような恥ずかしさのようなものがわきあがってきます。

ただ、雑談内容では、同志社大学を突き放してみる機会を与える談話と、突き放しても出てくる良さというギャップを強調するように心がけています。

このメールを読んで私に元気がでるのは、落とされた大学と落ちた自分とに対するもどかしさが溶けはじめている点です。

そう思えるようになると、同志社大学、所属学部、そして京都の街並みといったように、大学や地域の面白みを積極的に知っていく段階へとステージ・アップできます。

このメールをくださった学生は他学部の方なので、時間割の都合上、▽▽の私の授業を後期は受けられないわけです。

それでは、学生のメールに対して私が返答した内容を以下に述べます。

1つ2つほど語句や込み出しを足しただけで、返事の内容をほぼ完全に載せています。

私の返事

○○様

こんばんは、▽▽の△△です。

先日は、ウェブサイトを読ませまくった割にアッサリ解けすぎる問題にお付き合いいただき、ありがとうございました。

「先生から見て右側の座席ブロックの後ろから二番目の内側の通路側の席」というのは、私からみて右側の3つの島のうち、1番前の島の、後から2番目、通路の直ぐ隣の席の方ですね。

とくに最後の3回くらい、徐々に楽しそうに聞いて下さっている姿が印象に残っています。

あなたの左後ろには1人の男子、あなたの左前には5人の仲良し女子、通路を挟んで右前には3人の仲良し女子がいたはずです。

脱線は、理解力の面で他大学よりも同志社の方が多いです。あなた方の表情や反応を見ていると、詰め込み教育がどれほど無駄かが分かります。

また、ちょっとだけ観点をズラすとどう考えられるか、という風に誘導する方が同志社では私も学生も愉しめるだろうと思っています(脱線の言い訳)。

コンプレックスがどれほど無駄な事かを書きだすとキリがありませんが、あなたがK大受験に失敗したと仮定して少し話をします。

  • 授業でいいそびれましたが、私は1浪で同志社大学の法学部に落ちてます。それで××大学の経済学部へ行きました。文系だったということもありますが、同志社の数学は解けません(笑)。
  • そもそもH大以下の不合格はコンプレックスをもつ必要がありません。同志社ブランドがH大ブランドに勝つとは思いませんが、負けるとも思いません。

K大は抜群に賢いですが、K大出身の2名の知り合い(大学教員)が言うには「学生時代に今出川方面へ散歩に行っても、同志社の雰囲気に圧倒されて敷地内に入れなかった」と言います。

同志社大学の多様性と国公立大学の一様性

つまり、偏差値ではK大の方が上なのですが、K大にない雰囲気(ボンボン風とか金持ち風とかだけでなく、洗練されたコンパクトなイメージやカラフルな敷地内とか)を同志社の学生たちはもっています。

K大に落ちたら悔しいですが、K大から見ると同志社は(同志社も)輝いています。一言でいうとK大と同志社のもっているセンスに違いがあるだけです。

また、偏差値が80を超えるような学生が100人や200人いる教室で授業を受けて楽しいかという問題もあります。

偏差値80が輝くのは偏差値50の人間がいるからではないか?

と私は思います。

ふと冷静に考えると、入学後のK大の中では、それまで80に到達していた偏差値が、だいたい40から60に落ちつきます。

もちろん、このようなことはK大に限った話ではありません。国公立大学は偏差値がすべてです。そこに不足しているのは入学ルートの多様性です。

同志社大学はK大落ちや内部進学者や帰国子女やバリバリ真面目な推薦入試まで、入学ルートが多彩です。

また留学生も多いです。さらに、体育会系の学生たちは、部活を理由に授業や試験の評価の優遇を認められていません。

これは珍しいことです。その分、全国的に有名な部活やスポーツが少ないとも言えますが。

他方、国公立大学では「どこの予備校行ってた?」や「学費安いので国公立にした!」といった話で終りがちです。広がりません。

多様な学生がいる同志社大学が私は大好きです。

そして、(話が長くなるので極論だけ言いますと)不勉強や不真面目な学生でも外国語がペラペラという学生が同志社には、たくさんいます。もちろん、真面目で勉強できる学生もたくさんいます。その得意分野もいろいろです。

K大落ちを意識した話は以上です。

豊富な学内サービス

最近思うのは、学内サービス(就職活動関係や留学関係、その他もろもろ)が充実しすぎて、学生の情報収集は消化不良になっていないかという心配ですが、これは幸せな心配です(笑)。

自分の興味のある部門のアンテナだけは張っておいて、同志社の無数のサービス(から選んで)を上手く使ってください。

もちろん、図書館をいろんな角度で使いまくるのは大学生の基本です。本、CD、DVDその他。あと自宅に自由の効くパソコンやネット環境がなければ、パソコン室も。

最後に、後期を履修されなくても私は同志社に○曜△限、前期と同じように行きますので、お気が向かれましたら、ご連絡ください。

ではでは、またまた♪

△△

最後に

同志社大学の学生は、これまで私の教えてきた大学群のなかで、もっとも反応力の高い学生が集まっています。

毎学期、SNSや電子メールや直接に授業の感想を仰ってくれる学生が多いのも同志社大学です。

今回ご紹介したメールは、そのなかでもとくに丁寧で長く、同志社大学自分受験期からの思いなどを冷静に配置して、まとめていらっしゃいました。ちょっとでも私が役に立てたかなと思えるメールで、私自身が自信を深めることができました。

感想のメールを下さった学生の方、こちらこそ、どうもありがとうございました。

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