塚原哲也『読んで深める 日本史実力強化書』は時代別に書かれた日本史受験参考書です。
同時代性とテーマ性でヨコ(空間的広がり)とタテ(時間的広がり)も学べます。
ここでは、同書にあるテーマ性(時間的広がり)を十分に理解するために、見出し(分野)をリストアップして掲載ページ番号を付し、日本史の学習者と教育者の便宜を図ります。
スマホでは見えにくいですので、パソコンで見てください。
同書の紹介はこちらです。
テーマ別の見出し(分野)について
見出し(分野)とは
『日本史実力強化書』は時代や時期だけでなく、テーマにも目を配っています。
著者がテーマを見出し(分野)としてはっきり区分しています。これを使いこなしましょう。
本文のところどころに政治や国際関係などの見出し(分野)がついています。
- 政治
- 国際関係
- 社会経済
- 文化
- 北海道
- 沖縄
- 植民地(近代)
- 占領地(近代)
これらの見出し(分野)は、それぞれ政治史、国際関係史、社会経済史、文化史などの学問分野の基礎となります。
また、北海道、沖縄、植民地、占領地は、とくに近代になってから日本帝国主義の拡大によって重要となるワードです。
これらの見出し(分野)は、政治経済や対外関係など日本史で重要となるポイントです。それぞれ一段落で書いてあるので読みやすいです。
見出し(分野)をたどる意義
この学習方法は受験生よりも社会人の生涯学習向けに役立ちそうです。というのも分野を単位にしているので、時代を越えるからです。
今後、文部科学省や大学入試センターが作問方針を変え、時代を越えたとらえ方を推進するようになれば、テーマ別日本史も受験生に大切になってきます。もちろん、そうなると大学の先生方は四苦八苦しそうですが。
教科書と強化書を1周ほどして、自分の位置を思い出しやすい水準になると、見出し(分野)のジャンプ力が活きてくると思います。
著者の言葉でいえば「歴史という物語の筋は一つとは限らない」のです。見出し(分野)を追って複数の筋を味わってください。
塚原哲也『日本史実力強化書』見出し(分野)一覧
『日本史実力強化書』では、これらの見出し(分野)と1段落の説明が続き、そのあと、見出しに属する本文が数段落にわたり展開します。
ですから、見出し(分野)だけで十分理解できるというわけではありません。
しかし、見出しに続く1段落の文章は後続の要約だったり問いかけだったりするので日本史をテーマ別に理解するのに便利です。
見出し(分野)を絞って読んでいくと、テーマ別日本史の枠組みを知れますし、テーマの段階をたどることもできます。
スマホでは見えにくいですので、パソコンで見てください。
政治 | 国際関係 | 社会経済 | 文化 | 北海道 | 沖縄 | 植民地 (近代) | 占領地 (近代) | |
第1章 原始社会 | ||||||||
文化のはじまり | 3 | |||||||
農耕社会のはじまり | 10 | 7 | 12 | 12 | ||||
第2章 古代のはじまり | ||||||||
ヤマト政権と古墳文化 | 15, 20 | 16, 21 | 18 | 18 | ||||
飛鳥の朝廷 | 22,23, 25 | 22, 24, 26 | 24 | 27 | ||||
律令国家の形成 | 29 | 28, 36 | 34 | 36 | ||||
第3章 律令国家の展開 | ||||||||
奈良時代 | 41 | 48 | 45 | 49 | ||||
平安時代前期 | 53, 54 | 53, 61 | 54, 60 | 58 | ||||
第4章 古代から中世へ | ||||||||
律令国家の変質 | 63, 68 | 71 | 64, 70 | 72 | ||||
中世社会の形成 | 75,76,82 | 86 | 75,76 | 84 | 86 | 86 | ||
第5章 朝廷と武家政権 | ||||||||
武家政権の登場 | 89,98 | 95 | 93 | 95 | ||||
鎌倉幕府の成長 | 99 | 103 | 105 | |||||
第6章 中世社会の変質 | ||||||||
モンゴル襲来と社会の変容 | 110 | 109 | 112 | 114 | 110 | |||
鎌倉幕府の滅亡と南北朝の動乱 | 116 | 121 | 119 | 120 | ||||
第7章 中世社会の成長 | ||||||||
室町幕府の安定 | 123 | 127 | 126 | 130 | 129 | |||
室町幕府の動揺 | 134 | 138 | 132 | 138 | 141 | 141 | ||
第8章 中世から近世へ | ||||||||
戦国時代 | 143 | 149 | 146 | 148 | ||||
天下統一 | 152 | 155 | 153 | 156 | 158 | 159 | ||
江戸幕府の成立 | 160 | 163 | 161 | 165 | 165 | |||
第9章 近世社会の展開 | ||||||||
幕藩体制の安定 | 167 | 170 | 169 | 172 | ||||
平和と秩序の時代への転換 | 175 | 181 | 179 | 181 | ||||
元禄政治から享保改革へ | 184,190 | 187 | 182,194 | 187 | ||||
第10章 近世から近代へ | ||||||||
田沼政治から寛政改革へ | 198 | 202 | 197 | 203 | 202 | |||
内憂外患 | 207,211 | 209 | 207 | 212 | 210 | |||
第11章 近代のはじまり | ||||||||
開国とその影響 | 220 | 217 | 221 | 219 | 219 | |||
安政の五カ国条約 | 222,224 | 222 | 224 | |||||
朝廷・幕府関係の変化 | 227,229 | 228,230 | ||||||
江戸幕府の滅亡 | 232,233 | 233 | 237 | 237 | ||||
第12章 明治維新 | ||||||||
廃藩置県と諸改革 | 239,245 | 244 | 243 | 241 | 246 | 246 | ||
中央集権化の進展 | 248,250,253 | 250 | 247 | 249,255 | ||||
自由民権運動の高まりと転換 | 257 | 262 | 257,261 | 260 | 262 | |||
第13章 立憲国家の成立 | ||||||||
立憲体制の形成 | 265,270 | 269 | 272 | 271 | ||||
初期議会と日清戦争 | 275 | 274,276 | 276 | |||||
東アジア分割の進展 | 281 | 278,288 | 284 | 280,289 | 288 | 281 | 281 | |
第14章 帝国日本とデモクラシー | ||||||||
帝国日本の形成 | 298 | 293 | 296,298 | 300 | ||||
民衆騒擾とデモクラシー | 302,311 | 302,306,313 | 309 | 311 | 314 | |||
政党政治の形成 | 315 | 317 | 315,319 | 323 | 319 | |||
第15章 立憲国家の変容 | ||||||||
政党政治の展開 | 325,329 | 327,332 | 326,330 | 333 | 329 | |||
満洲事変とその影響 | 338,341 | 335 | 339 | 339 | ||||
第16章 帝国日本の解体 | ||||||||
日中戦争の開始 | 345,350 | 347,352 | 346,351 | 350 | 347,352 | 346 | ||
アジア太平洋戦争への道 | 355,359 | 354,356,361 | 354,360 | 361 | 360 | 359 | ||
占領下での戦後改革 | 366 | 364 | 371 | 370 | 366 | |||
第17章 米ソ冷戦と日本 | ||||||||
国際社会への復帰 | 378,381,382 | 375,377,379,381 | 376,378 | 382 | 383 | |||
高度経済成長のはじまり | 384,389 | 385,386,394 | 386,390 | 394 | 395 | |||
ベトナム戦争の激化と高度経済成長 | 399 | 398,401 | 396,402 | 397 | 400 | |||
米ソ冷戦の終結 | 404,407 | 404,410 | 406,407,411 | |||||
第18章 21世紀のはじまり | ||||||||
現代の日本 | 413,415,417 | 414 | 415,418,419 | 419 | 415 |
出典:塚原哲也『読んで深める 日本史実力強化書』駿台文庫、2018年
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