プログラミング教育への官公庁と民間企業の取り組み

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近年めざましく展開しているプログラミング教育は省庁や民間企業が重点的に人材育成を行なっている教育部門です。

対象年齢は小学生から社会人までが中心ですから、プログラミング学習を行なう世代は、今後かなり広がっていくでしょう。

21世紀の新しい教育と新しい学習方法として注目したいところです。

この記事ではプログラミング教育への官公庁と民間企業の取り組みを紹介しています。

AI(人工知能)ブーム

日本ではいま、AI(人工知能)が3度目のブームをむかえています。

第1次AIブームは1956年から1960年代にかけて。人工知能(Artificial Intelligence)という言葉が決まりましたが、あまり注目されませんでした。

第2次AIブームは1980年代。エキスパートシステムが提唱されました。

エキスパートシステムとは、専門知識のない素人あるいは初心者でも専門家と同じレベルの問題解決ができるように、各領域の専門知識をもとに動作するコンピュータシステムです。

そして、通産省が570億円を投じた第5世代コンピュータプロジェクトがはじまりました。

いまは第3次AIブームで、2013年からスタート。

プログラミング教育への官公庁の取り組み

2017年3月から、文部科学省、総務省、経済産業省は、学校関係者や産業界と連携し、教育現場のニーズに応じたデジタル教材の開発や外部講師派遣などを行なっています。

この政策を未来の学びコンソーシアムといいます。

未来の学びコンソーシアムは、学校で指導するサポート体制を促進し、地域や家庭とも連携構築することを目的にしています。

また、総務省では、プログラミング教育を低コストで効果的に実施する手法や指導者を育成する方法にも取り組んでいます。

とくに、クラウドを活用したプログラミング教育を全国に普及させるために、2018年度から「若年層に対するプログラミング教育の普及推進」事業をすすめています。

機械学習と表現学習を混ぜた学習方法がとくに注目されています。

インターネットとビッグデータが発展したことが大きな理由です。これとともにディープ・ラーニングが推進されています。

そして、2020年度からプログラミング教育が小学校で必修化しました。

ところが、プログラミング教育どころかデジタル化・IT化・DX化の面からみると、日本各地の授業でどれほど実行できるかに大きな問題があります。

  • 千葉県流山市で、同市が買収する大学跡地に私立の暁星国際学園中学校に貸す計画(2020年)と、残り半分を市立南流山中学校の移設に充当する計画(2021年)とが同時に浮上。後から計画対象となった市立中学校側の保護者や市民が反対の署名活動を行なう。
  • 2022年の第6波のもと、埼玉県では、コロナ禍3年目に入ったいまでもオンライン授業の地域差。さいたま市や久喜市のように進んでいる地域もあれば、分散登校を続ける地域やプリント配布で済ませる地域もある。
  • 2022年2月4日、日本電気(NEC)とNECパーソナルコンピュータは、後者が製造し、前者が自治体や教育機関に販売したGIGAスクールむけノートパソコン「Chromebook Y2」の一部で出火の恐れがあることを報告。製造工程の不備で余分なネジの混入が判明したと発表。

いまの日本の公立学校ではタブレットやノートパソコンなどの端末を配置する実現性、教員の補充数、デジタル授業やオンライン授業における家庭格差や地域格差の問題が山積みになっています。

これに対して私立学校はかなり先を進んでいます。

たとえば 、三重県津市にあるセントヨゼフ女子学園では、すべての生徒にタブレット端末を配布して、緊急事態宣言やまん延防止措置が出るたびにオンライン授業に切り替えてきました。

教員は授業用のパワーポイントの資料や動画の作成を行ない、生徒の目の負担を減らすためにタブレットを使った授業の時間を制限してプリント学習を並行させています。

公立学校だけでなく政府レベルでも、中国やアメリカにくらべたIT化・DX化の日本の遅れはすぐに埋まりません。

この状況を考えると、プログラミング学習私立学校民間部門がオンラインで先行するでしょう。

保護者の方にとって、学習塾やプログラミング教室やIT講座をとおしたオンライン学習を検討することが、子ども教育の一手となります。

プログラミング教育の広がり

プログラミング学習とゲーム

それでも、AI(人工知能)はプログラミング教育の普及によって私たちの身近なものになってきました。もちろんプログラミング教育という言葉が使われていて、プログラミング学習という言葉はまだ定着していません。

でも、これは時間の問題です。

かつてプログラミング学習といえばプログラミング言語を学ぶことでした。

今ではそれが前提となって、何を作るかに重点がおかれています。また、シナリオゲーム、リアル脱出ゲーム、シューティングゲーム、対戦型ボードゲームなどを教材にして、プログラミング学習の授業実践も行なわれています。

少年院にもAI(人工知能)の波

AI(人工知能)の波は少年院にも影響を与えています。

法務省は2022年4月から少年院に入所する18歳と19歳に対する職業指導を見直し、木工・手芸・陶芸廃止して「ICT技術科」(仮称)などを新設します。

この科ではプログラミングなどIT専門知識を学びます。そして、国家試験である「ITパスポート試験」を受験できるよう、学習を進めていきます。

プログラミング教育への民間企業の取り組み

もちろん、タブレット配布の実現性と教員の補充数などを考えると、プログラミング学習は民間部門がオンラインで先行するようにも感じます。このズレを官公庁がどれほど調整できるか(追いかけられるか)、まだまだ見守る必要があります。

企業のAI(人工知能)開発はめざましく発展しています。

近年めざましく展開しているプログラミング教育。官公庁だけでなく民間企業も重点的にAI(人工知能)開発や人材育成を行なっています。

プログラミング教育の対象年齢は小学生から社会人まで広く、プログラミング学習を行なう世代は、今後かなり増えていくでしょう。

プログラミング教育は自治体と民間企業とが連携して行なったり、民間企業が単独で展開しています。

大阪府教育委員会とライフイズテック

2022年1月、大阪府教育委員会とライフイズテック株式会社は、高等学校の情報教育モデル構築について連携協定を締結しました。

大阪府は2020年に「府立学校スマートスクール推進事業」を掲げたいて、GIGAスクール構想による「1人1台端末」の配備率と、情報科担当教員の専任率とで全国トップクラスを誇ってきました。

今回の連携によって、大阪府は2022年度から高校で必修化される「情報Ⅰ」と、2025年度から大学共通テストに追加される「情報」科目において、より高いレベルでプログラミング教育や情報教育を推進しようとしています。

ソフトバンク「Beyond AI」

ソフトバンクは将来的な世界変革の中心をAIが担うと考え、2020年から東京大学とのタッグによるAI研究拠点「Beyond AI」を設立してきました。

また、2021年10月、高校生むけのAI(人工知能)に関する学習プログラム「AIチャレンジ」の発表会を開催しました。2022年春からの提供を予定しています。

小学生むけプログラミング教室KOOV(ソニー)

KOOVは、小学生のプログラミング教育を目的にソニー・グローバルエデュケーションの提供しているプログラミング教室です。

ソニー・グローバルエデュケーションはソニーグループの教育を専門とする会社として2015年に設立されました。

  • 小学生のプログラミング教育
  • 小学校・中学校の指導要領のレベルを超えた内容も指導
  • ソニー・グローバルエデュケーションが運営
  • 官公庁との協業実績につよい

人工知能技術専門プログラミングスクール「AIジョブカレ」

エッジテクノロジー株式会社が運営するAIジョブカレは、AIの仕事も紹介してくれる、人工知能技術専門プログラミングスクールです。

  • 未経験からAI・データ分析の知識を習得
  • 実社会でAI開発・実装やデータ分析を担える⼈材を育成するために必要な知識・スキルを学習
  • 一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)認定のE資格取得に向けて対策講座を開催
  • エッジテクノロジー株式会社が運営

日本初のゲームのオンライン家庭教師「ゲムトレ」

「ゲムトレ」は日本初のゲームのオンライン家庭教師。「勉強ばかりしてないで、ゲームしなさい」という広告で有名です。

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