日本語教育の言語バリアとコミュニケーション力

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日本語教育や日本語教師に関する覚書。

日本語教育のポイント、言語バリアとコミュニケーション力、授業で使いたい教室用語などを書いています。

グローバル時代のもと日本国内でも国外でも日本語学習者が増え、学習目的も多様化しました。

日本語教育の現在

日本語教育は国際交流基金や国際交流機構によって推進されています。

グローバル時代のもと、日本国内でも国外でも日本語学習者が増え、また学習目的が多様化しました。おもに日本語学習者には東南アジアの出身者が集中しています。

日本語教育が広がってきたおもな理由には2点あります。

  1. 在日外国人が多様化した
  2. 海外での日本語ニーズが多様化した

いまの日本語学習者の学習目的は、必ずしも技能研修や留学だけとは限りません。アニメを日本語で理解したい、観光旅行にいきたい、しばらく暮らしてみたいなどの理由や目的も増えています。

他方、いま日本語教育が抱えている問題は深刻です。

  • 日本との経済格差が大きい地域の学習者にとって、学費や生活費などの負担が大きい。
  • 不法就労や技能実習制度悪用の問題がしばしば発生する。
  • 学習者の多様化のもとで学校や教師の対応が進んでいない。
  • 日本国内の日本語教師は専任にくらべて非常勤の割合が高い。
  • 一般企業にくらべて日本語教師の待遇改善が進んでいない。

それでも、外国人学習者に日本語や日本文化を伝えようとする先生方がたくさんいます。

日本語教師の役割

日本語教師の役割は、日本語を第2言語として身につける人々の学習を支援することです。

注意したいのが、国語教育と日本語教育との違いです。日本語教師は国語教育ではなく日本語教育を行ないます。

国語教育の対象

国語教育は義務教育などで行なわれるもので、「聞く」「話す」といった言語の基本的な能力をもっていることが前提です。

そして「読む」「書く」の指導をとおして母語としての日本語をスキルアップさせます。

国語教育には古典と漢文も学習科目になります。

日本語教育の対象

これに対して、日本語教育は「聞く」「話す」「読む」「書く」の4技能すべての指導を行ないます。

そのうえで、学習者の日本語能力を向上させ、日本社会への認識を高めさせます。

日本語教育には古典と漢文が学習科目になりません。

国語と日本語

日本で生まれ育った人にとって(便宜上「日本人」とします)は日本語が第1言語です。第1言語は人間にとって一番使いやすい言語です。

これに対して、外国で生まれ育った人(便宜上「外国人」とします)にとって日本語は第2言語以下になります。ですから、日本人同士で教えたり学んだりする想定とは違った教育方法を考えます。

マレーシアなど、母語を特定すること事態が難しい国もあります。

日本語教育のポイント:言語バリアとコミュニケーション力

PIRO4DによるPixabayからの画像

日本語教師をめざすにあたり、注意すべきことがあります。

日本語教育へ専門的に従事するため、日本語教師には日本語を重視するあまり他言語を軽視する傾向があります。

他集団の言語を軽視することで、コミュニケーションバリアをつくり、授業クラスを分断する溝をつくりがちです。

その結果、特別な隠語をつくったり話したりするのはもっての外。学生が自分のサブカルチャーや出身国から自分を遠ざけるような別のサブカルチャーを作らないようにします。

言語バリアをとりはらうには、互いの言語を尊重する(リスペクトする)態度が必要です。

そして、学生の出身国と出身地、標準語と方言、国民性と個性などを別々に考える柔軟で多様な発想が大切です。

教師の態度をみて共感をもてれば、学生は自分のコミュニケーション能力の向上に、先生のコミュニケーション方法を採り入れていきます。

授業で使いたい教室用語

日本語学習の初歩段階でも、「これは何ですか。」や「○○はどうですか。」などと教師が尋ねると、学生たちは何かを答えてくれます。

また、教師が短文を読んだあとに「はい、リピート。」とか「はい、どうぞ。」とか発話して、学生のコーラスを促します。この辺りの会話は、初期段階でも多くの学生たちが反応してくれます。

しかし、日本語教師が「これくらいは通じるだろう」と思って授業をしていても、空回りすることがよくあります。学習者が初歩段階の場合、日本語教育は難儀します。

そこでオススメしたいのが教室用語の活用です。

教室用語とは、教師と学生との間で繰り返し使う役割言葉です。

私が以前に先生から教わったのは「みなさんしつもん、わたしこたえ」というやり取りです。これを学生に覚えてもらうだけで、短文会話の練習がスムーズにやりやすくなります。

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